村川拓也(京都)『 Pamilya (パミリヤ) 』
*介護の現場を舞台に*
*そこに現れる、もうひとつの「家族」*
ある「現実」を手がかりに舞台作品を立ち上げる、京都を拠点に活動する演出家、村川拓也。今回の作品制作にあたり村川は、福岡で介護福祉に関わる30名へのリサーチを行った。そこで出会ったのが、ある特別養護老人ホームで介護士として働く、フィリピンから来た外国からの介護福祉士候補生だった。
介護福祉施設の日常には、言語を通じた親密なやりとりと、身体同士の接触が入り混じる。その空間に目を凝らすことで、普段は気に留めることのない、しかしいまこの瞬間もどこかで毎日続いているかもしれないコミュニケーションに気づく。
今回の作品では、その介護士である女性が実際に出演し、彼女が働く福祉施設の日常が淡々と舞台上で再現される。その時間感覚に直面することで観客は、自分に近しい身内の人々や、もしかしたらあり得るかもしれない自らの姿に思いをめぐらせるだろう。
「Pamilya(パミリヤ)」はタガログ語で「家族」を意味する。フィリピンでは介護は家族が担うものという価値観があるが、そのスタンスは日本の状況とどのような差異を生み出すのか。
異なる年代、経験、国、言語――家族とも友人とも異なる「ケアをする/される」関係。
フィリピンからやって来た介護士と、介護を受ける日本人の間で、
もうひとつの「家族」の物語が始まる。
演 出:村川拓也
ドラマトゥルク:長津結一郎
出 演:ジェッサ・ジョイ・アルセナス
公演日時:2020年2月22日(土)19:00
2020年2月23日(日) 19:00
2020年2月24日(月祝) 14:00
上演時間:90分
会 場:パピオビールーム大練習室
チケット発売:12月1日(日)
料 金: 一般前売:2,500円(当日3,000円)
学生前売:2,000円(当日2,500円)
高校生以下:1,000円(当日1,500円)
★キビる割:一般前売・当日料金より300円引き
※全席自由
チケット取扱: カルテットオンライン
公演制作メール、TEL予約
ローソンチケット(Lコード:82319)
ぽんプラザホール2階受付でも販売しております。
※当日は日本語字幕投影のサービスを利用いただけます。
希望される方は下記お問い合わせ先に、2 月17 日までにお申し出ください。
※車いすをご利用のお客様は、お電話にてお問い合わせください。
お問い合わせ:村川拓也公演制作(トヨヤマ)
TEL:070-6927-5835
メール:rakawta@gmail.com
プロフィール
演出家・映像作家。1982 年生まれ。京都市在住。ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を、映像・演劇・美術など様々な分野で発表し、国内外の芸術祭、劇場より招聘を受ける。1人のキャストとその日の観客1人を舞台上に招き、介護する/されることを舞台上に再現する『ツァイトゲーバー』(2011)は国内外で再演され、2014 年にはHAU Hebbel am Ufer(ベルリン)の「Japan Syndrome Art and Politics after Fukushima」にて上演された。村川から事前に送られてきた手紙(指示書)に沿って舞台上の出演者が行動する『エヴェレットゴーストラインズ』(2013)などの作品群は、虚構と現実の境界の狭間で表現の方法論を問い直し、現実世界での生のリアリティとは何かを模索する。2016 年には東アジア文化交流使(文化庁)として中国・上海/北京に滞在しワークショップを行う。近作、『インディペンデント リビング』はKYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2017で初演し、テアターフォルメン(ブラウンシュバイク、2018)に招聘された。セゾン文化財団ジュニア・フェロー、京都造形芸術大学舞台芸術学科 非常勤講師。
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