キビるコラム!第四弾「闇に浮かぶヒカリ」

キビるコラム!第四弾は、福岡の女優・杉山英美さんに地元福岡の「ヒカリノオト」について書いていただきました!

ヒカリノオトとの出会いは、それこそ今回のキビるフェスの作品、「さよなら、サンカク」の初演の時に呼んでいただいてですね。(中島)荘太がギンギラ太陽'sの時ずっと一緒で、その繋がりでオファーをもらって。同じ月光亭落語会で、ヒカリノオトの前作にも出演していた立石さんにも聞いたら「しっかりした本書くよ」ということだし、荘太も出てるし、じゃあちょっと…みたいな感じで。

何がよかったって、稽古とか始める前にですね、皆で牡蠣小屋に行ったのがね。「海が降った夏」の出演者と、「さよなら、サンカク」の出演者で、打ち上げ打ち入りを兼ねた、じゃないけど、ちょっと全員で行きましょうとみたいな感じで糸島の方に行って。その時が松岡さんと初めてで、お酒飲みながら話して、そこで仲良くなれました。若いけどしっかりしてるなぁって。客演の人、むっちゃ年上呼ぶでしょ?なんなんですかね。年上好みなのかな?(笑)

というか私の心配はですね、今ヒカリノオトに月光亭が浸食されているってことで。今度、上田さんとコガキョ(古賀今日子)がでるでしょ。もうコンプリートですよ。次牡蠣小屋行くときはヒカリノオトと月光亭の合同ですね。そしてそろそろ松岡くんが落語するんじゃないかって(笑)

ヒカリノオトの作品は昨年の「海が降った夏」を初めて観て、その前の「瞬く間に春」も記録用のDVDで見せてもらったんですよね。でなんか、すごくほっこりした家族の話かぁ、と思ったら、私の出演した「さよなら、サンカク」は全然違ったっていう(笑)もう衝撃で。こんな話するの?って。振れ幅すごい。松岡くん闇深いよね(笑)

でも私そこがいいなぁって。闇深いんだけど、なんかちょっと最後に希望を残すみたいなお話にしてくれるのが好きなんです。観に行ったときに、どんよりと終わる作品もたくさんあって、いやそれもありなんだけど、折角観劇するんだから何かそこに落としどころとか希望を見つけたいなぁと。浮上というか、最後だけでもいいから何か一個、希望があるといいなぁと今思っていて。松岡くんの話、ほっこりした話にしても、何か葛藤している人がでてきて、お話の最後に何かきっかけを見つけてくれるんです……そういうのを見て、ありがとうって思ってしまうんですよ。

とはいえ最初本読んだときは暗すぎて頭抱えましたけどね(笑)これをそのまま、私が予想するような演出だとどこにも浮上しないし、どれだけどんよりした1時間半なんだろうって。

でも演出にすごい工夫があって。音の使い方とか、曲とか、照明の使い方とか、そうくる?というのが上手で。そこでガンガン音をかけてくるのかとか、台詞聞こえなくてもいいので叫んでくださいとか。どんどん稽古場でアイデアが出てくるんです。脚本を書いた人が演出すると、そのままの形で作っちゃいそうなところを、全然違うところから入ってくるのが新鮮でした。まだ20代と若いけど、発想が面白くてとても勉強になりましたね。

あと言葉のセンスがいいなぁって。切り取るワードとか、すごい印象的で、上手だなぁって思いました。せんだい短編戯曲賞にノミネートされた「おあいこ」も本を読ませてもらったんですけどそれもよくて。この作品もどっちかっていうとブラック系というか……やっぱり松岡くん、こっち合ってるなって(笑) なんか、グサグサ心に来るけど、上も向ける、みたいなところが好きなんだよなぁって。心情的に追い詰められる部分もあるけど、這い上がろうという気分になれる。そこがオススメです。

「さよなら、サンカク」が終わった後、やっぱり難しかったなぁって。全部やれてたのかなぁって不安に思った覚えがあります。観た人にどうだった、って聞きたくなるような話だったし、賛否両論わかれるんじゃないかと思ったから実際観に来た人にたくさん話を聞きました。だから、すごい、早く観たいなと。どういう風にまた書き変わっているのか、進化しているのかが楽しみです。本番被ってて観にいけないんですけど。稽古観に行きます(笑)

この作品は人によって、どこに気持ちの焦点を定めるかが全然違うと思うんですよね。私の演じたお母さんの役だったり、主人公の女の子だったり、加害者・被害者とかも出てきて、その立場によって全然気持ちが違う。若い人は若い人に、私ぐらいの年代だったらお母さんに……と幅広いところにフィットしそうだから、いろんな世代の人に来てほしいです。

初演の時に、友人が高校生の息子さんと来てくれたんですよ。終わったあと、親子でずっと話しながら、冷泉荘から大濠公園まで歩いて帰ったらしくて。だからそんな風に誰かと一緒に観てほしいなぁ。兄弟とか、友人とか、自分の大好きな人とか。観終わった後に感じ方が違ったところをじっくり話し合えるような作品なので。もちろん一人でもね!


キビるフェス2019参加作品

ヒカリノオト「さよなら、サンカク」

ご予約絶賛受付中!ご予約は下記URLより!

★杉山英美 出演情報★

・1/12-13 第10回月光亭落語会(冷泉荘)出演

 詳細(facebook)はこちら

・2/1~2/18 万能グローブガラパゴスダイナモス「溺れるクジラ」(イムズホール他)出演

 詳細はこちら

杉山さんコメント:

月光亭落語会は今年で8年目、今回ヒカリノオトに出ている上田さん、コガキョさん、ヒカリノオトのお母さんこと立石さんと私の4人でやっています。インチキ落語といっていますが、だからこそ初心者でもお楽しみいただける間口の広さがウリです。お気軽にどうぞ。

ガラパは新しいメンバーも入って、色々なアイデア満載で。今回女性キャストも多く、また雰囲気が全然違う作品になるんじゃないかなって気がしています。是非お越しください。

私もキビるフェス、気になる劇団もあり、楽しみにしているんですが、日程が(ガラパのツアーとほとんど被っている)……なんでですかね!?


来週は年末年始のため、コラムをお休みいたします。第五弾は大阪・コトリ会議について、三坂恵美さんに書いていただきます。お楽しみに!

KIBIRU STAGE ART FESTIVAL